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月別アーカイブ: 2025年9月

茶道稽古 9月(3回目)

 

軸   【白珪尚可磨】

花   白楽天 秋海棠 赤水引草

菓子  松茸(福助堂製)

稽古  大円之草 盆点 茶箱花点前 後炭

 

今日は、奥伝をされる方5人が揃っての稽古が出来ました。

数年前までは、2人の稽古が見られる設定にしておりましたが、皆さん、出来上がりつつあるので、お点前さんとお客さんとしてのコンビを作り、1回だけ見せて頂く形での稽古に切り替えています。
少しずつですが、こんな難しいお点前も身に付きつつあるので、頼もしい限りです。

花入れは、昨日のお茶会で、竹花入れが使われていたのを見て、参考にさせて頂きました。
白楽天が入っただけでも少し秋らしくなってきました。

午後からは、盆点の稽古も致しました。

来月は中置、そして、いよいよ炉の季節に入っていきます。

 

櫻井神社での献茶式

今日は尼崎市にある櫻井神社でのお献茶式にKさんと二人で出掛けて来ました。
早めに着いたので、前の席に座れ、じっくり見せていただく事が出来ました。

先日、鵬雲斎宗匠が102歳で亡くなられ、テレビ等でも話題になっていましたが、今回のお献茶は、若宗匠がなされ、利休様から代々きちんと受け継がれている事を実感致しました。

若々しい、純粋なお点前で、亡くなられた大宗匠とは全く違いますが、それぞれのお点前に色があって、又、その色も変化していかれるのだろうな・・・と思いながら、拝見させて頂きました。
お若いだけあって、立ち上がられる時の動きも素早く、安心感がありました。

 

その後、近くの都ホテルでお茶会があり、点心を頂いてから、いつも通り、濃茶席、薄茶席とスムーズに進め、色々お道具も見せて頂き、楽しんで来ました。

今回は、二席ともお客さんは椅子利用で、草履を脱ぐ必要が無く、足は楽でしたが、今後のお茶会は、きっとこういう形が増えるのだろう、と思いました。

従って我が家での稽古も、これからは立礼を取り入れ、気軽にお茶が楽しめるようにしたいと思っています。

茶道稽古 9月(2回目)

 

軸    【秋風淅淅秋水冷冷】

花    秋明菊 秋海棠 金水引 段菊 宗旦槿

菓子   栗の里(福助堂製)

稽古   立礼での初炭 薄茶 濃茶

 

昨夜の雨のお陰で、ようやく秋が訪れたようで、とても涼しい一日になりました。

前回に引き続き、今日も立礼での稽古をしました。
正座での足が痛くならないので、皆さんに好評です。

その上に、涼しくなったので、お稽古もスムーズに運べました。

前回初めて小習いに進んだIさんは、2回目とは思えないような出来栄えだし、立礼初めてのKさんも、スムーズにお稽古を進める事が出来ました。

立礼は、明治のはじめ京都博覧会の開催に伴い、裏千家11代玄々斎居士が、海外の人々がお茶に触れる機会をと、考え出されたお点前ですが、最近は私達日本人主体のお茶会でも、必ず一席は立礼席が準備され、足休めになる様に思います。

我が家でもリビングで、即席の立礼棚を作っての稽古なのですが、逆にきちんとした茶室が無いお家でも、こうして湯を沸かし、お茶を楽しむ事が出来るという事に繋がるのだな、と思います。

リビングでの稽古中、茶室では、愛猫アミが箱に入り、くつろいでいました。

黄身が白い卵

今朝は、何か月ぶりかで、起床時の気温が25度でした。

あ~涼しい・・・ 気持ちがいい~

何かしたい、と思える、やる気の出る朝を久しぶりに迎えました。

夫がいつものように、朝食の準備をしている時に「えっ!これなんだ・・・」という悲鳴がキッチンから聞こえてきました。

私も直ぐに行ってみると、卵の黄身が白いのです。
驚きました。
食べてみると、少しお味が薄いように思いましたが、卵に変わりありません。
調べてみました。

「黄身の色は、鶏が食べた餌に含まれる色素によって決まります。通常、トウモロコシを主成分とした餌を与えられた鶏は、黄色い黄身の卵を産みますが、白い米を餌にした場合、黄身が白っぽくなります。栄養価は変わりません。」

との事で、そんな卵があったのですね。今朝の卵は、白っぽいというより、殆んど白でした。

涼やかな朝に、初経験の出来事でした。

京都国立近代美術館

 

今日は、京都国立近代美術館に、【友禅の生まれるところ】展を見に行ってきました。

昨日に引き続きの京都でしたが、昨日は車で楽に行け、今日は電車利用で、しかも河原町からのバスに乗れず、汗だくになりながら徒歩で向かいました。
しかし、たまに電車を利用するのもいいもので、周りをきょろきょろと観察しながら楽しみました。

会場では、江戸後期からの着物が展示されていて、特に絵羽模様になっている夏の帷子が、一番の輝きを放っていました。
きっと高貴な方の衣装なのでしょう
どんな方が着られたのだろう、と想像をしながら見せて頂きました。

数年前に大阪市立美術館で行われた、松坂屋コレクションの着物展にに行った時以来の着物展でしたが、歴史を経て来たこういう着物達を見せて頂ける機会は中々無いので、今回も楽しく拝見してきました。

新しい着物を見るより、こういう時代ものを見る事の方が、魅力を感じます。

帰りは、無事にバスに乗れました。

京都迎賓館

今日は、京都迎賓館に行って来ました。

今年は、開館20周年という事で、今までに無い調度品の展示もなされたりしているそうです。
総工費200億円と言われる建物は、海外からの賓客をお迎えする為に、建てられたものです。

日本建築の伝統の粋と美しさを現代の建築技術と融合させる「現代和風」の創造を目指して設計されたそうです。

当時の総理大臣 小泉純一郎さんの書が軸として掛けてありました。

【春風の中に座す】

聚楽の間
ロビーとして位置づけされる空間で、晩餐会や大臣会合などが行われる際に、随行員の待合とするなど多目的にりようされる。
京指物の技能と有職織物を用いた安楽椅子が並びます。

夕映えの間
大臣会合等の会議や立礼式のお茶のおもてなし、晩餐会の待合としても使用されます。
壁画は綴れ織りの技法を用いて制作された織物です。

藤の間
最も大きな部屋で、洋食の晩餐会や歓迎式典の会場として使用されます。
壁画は綴れ織りの技法を用いて制作された織物です。

桐の間
和食を提供する【和の晩餐室】です。
釘隠しや襖の唐紙等各所に【五七の桐】が見られます。

庭園
深山渓谷から流れ出る水が注ぎこまれていて、古くから日本人の住まいに貫かれた伝統【庭屋一如】の思想の演出です。

【和船】
モンゴル大統領ご夫妻来日の際に乗船されて、庭園を周回されたそうです。

 

 

映画 国宝

 

今日、ようやく見てきました。

何も下調べもせずに見に行ったのですが、3時間の長丁場、深みのある、とても見ごたえのあるものでした。

下記記事を見つけました。

 

喜久雄は幸せな人生だったのか ――「国宝」連載を終えて                        吉田修一

最終回を書き終えた今も、まだ喜久雄のことばかりを考えている。銀座の大通りで車のヘッドライトを浴びた姿を思い浮かべながら、彼は幸せだったろうか、幸せな人生だっただろうかと。  俊介を失ってからは、芸に精進するあまり、応援してくれる客の姿も見えなくなり、孤高の芸術家の常として最後はファンよりもアンチの方が多かったのかもしれない。とすれば、人気役者としては失格である。ただ、そんな不器用な役者の姿が、私には、父親の仇(かたき)を討とうと、朝礼の途中で駆け出したあの少年の姿にずっと重なっていた。  連載中、読者からお手紙を頂いた。そこにはあたたかい励ましの言葉があり、熱い拍手があった。孤立する喜久雄を、劇場の片隅で静かに応援してくださる真のご贔屓(ひいき)の方々だった。  彼が幸せだったのか、幸せな人生だったのか、いくら考えても、その答えが私には分からない。稀代(きたい)の女形の幸福というものが一体どんなものなのか、常人の私には思いも及ばない。ただ、三代目花井半二郎という役者に出会えた私は幸せだったと、今、心から言える。  今回の連載では、多くの方々にお世話になった。日々寄り添ってくれた担当者をはじめ、美醜のあわいを見事に挿絵で表現してくださった束芋氏、また歌舞伎の監修を引き受けてくださり、その豊穣(ほうじょう)な世界を丁寧に教えてくださった児玉竜一氏にはいくら感謝してもしきれない。  そしてなによりこの方、四代目中村鴈治郎さんとの出会いがなければ、「国宝」は生まれていない。  今から三年ほどまえ、歌舞伎役者を主人公にした小説を書こうと思っていると相談した初対面の私に、鴈治郎さんは、なんと私用の黒衣の衣装を作ってくれた。「これを着てれば目立たないから、いくらでも舞台裏を見ればいいよ」と。  以来、毎月のように私は鴈治郎付きの黒衣の一人として、歌舞伎座はもとより、全国の劇場をついて回った。  あいびきという役者用の椅子を持たせてもらい、楽屋から舞台へ、奈落から花道の鳥屋(とや)へと、鴈治郎さんやお弟子さんたちと一緒に夏も冬も駆け回った。  舞台裏で見たのは、役者たちの汗だった。花道の鳥屋で聞いたのは、鳴り止(や)まぬ拍手だった。そして、舞台で嗅いだのが、歌舞伎の、いや、喜久雄の香りだった。  さて、いよいよ最後となりますが、長きにわたりまして、この「国宝」に付き合ってくださりました読者のお一人お一人様に、心からの感謝を申し上げます。  誠に、幸せな一年五カ月でありました。 (朝日新聞 二〇一八年六月三日付)

皆既月食

 

今朝、皆既月食を自宅のベランダから、スマホに納める事が出来ました。

この画像は、4時18分で、満月に戻ろうとしているところです。

3時頃に見た時は、お月さんが赤銅色で神秘的だったのですが、一人で眺め楽しみ、カメラに収める事を忘れてしまい、残念でした。
只、夜間での色を正確に撮るのは難しいかもですね。

変化は下記の順番だそうです。

 

因みに次回は、2026年の3月3日だそうです。

一度見ると、次回も楽しみになります。

茶道稽古 9月(1回目)

軸   【清光】

花   萩 槿 桔梗 浮き釣り草 段菊

菓子  着せ綿(福助堂製)

稽古  立礼での初炭 後炭 薄茶 濃茶

 

今日は、5月に引き続き、リビングのテーブルを使っての立礼でのお稽古を行いました。

最近のお茶会では、一席は立礼なので、この練習をしておくこともいいのではないかと思い、無理やりですが、設えてみました。

奥伝や、四科伝の難しいものも行いながら、たまに息抜きのように立礼を行う事も楽しいのではないかと思います。

しかも、一番新しいIさんが、今日から、平点前に参加されました。
高校時代にクラブ活動で経験されているので、進歩が早いです。
どんどん進めて行きたいと思っています。
御本人もやる気満々で、よく復習・予習をされているようで、頼もしい限りです。

着付け教室 2学期開始

今日は、台風を心配しながら、着付け教室の2学期を開始致しました。

近年は、温暖化で夏が長くなって来た為、夏休みをしっかりとる事にしておりますが、2学期の始まりは、実技の練習を避け、座学から行う事にしました。

しかも、今年度は、【薄物】についての話題を選びました。

この講義は10年前に一度行っているのですが、10年の年月が経過する中で、ずいぶんと変わって来ました。
準備を進めながら、これからの10年先には【薄物】についての話題等、それこそ薄れていくのではないか・・・と心配になってきました。
そして、せめて今としたら、暑さ対策を優先しながら、薄物が着用出来る事を考えるべしだな・・・と改めて考えさせられました。

本日のメインは、先日手に入れた、アンティークな本重ねの留袖でした。(上記画像)

よく、「夏物の振袖や、留袖はあるの?」と質問を受ける事があるのすが、留袖、しかも本重ねを見ていただく事が出来て、探してみるものでした。

振袖に関してまで、タイミングよく、画像を入手する事が出来ました。

先月末に【アフリカ開発会議】の為訪日された各国首脳ご夫妻らをお招きされた、宮中でのお茶会で、宮家の女性の方々は、全員薄物を着ておられたのです。

今まで、あまり薄物を着用された姿をお見掛けする事は無かったように思うのですが、
やはり、季節感が出てとても素敵でした。