着物と茶道 日本の文化ブログ

茶道稽古 10月(1回目)

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軸   【吾心似秋月】

花   槿 萩 藤袴 花筏 三時草

菓子  栗拾い(香月製)

稽古  五行棚での初炭 後炭 薄茶 濃茶

 

今日は、少し蒸し暑い一日でしたが、自然換気だけで過ごせる気候でした。

床花には、秋の七草のうちの、萩・藤袴を入れましたが、何と、春の花である、花筏が、秋にも咲き始めて、
一所に入れてみる事にしました。

花筏は、晩春の花なのに、夏になると、早くも全て落葉してしまい、少し涼しくなり始めたら新芽をのぞかせ、あっという間に葉も大きくなり、花を付けていました。
年に2回も咲いて、得をした気分ですが、樹木としたら、無理をしているのでしょうか。

 

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又、菓子は、先週の栗は、木についている状態でしたが、今日は、落ちた栗の状態の物で、1週間の時間経過を自然そのままに演出する事が出来ました。
ご製は違いますが、それぞれに美味しいでした。

道具畳には、宇宙を構成している【木火土金水】の要素が存在すると言われる五行棚を据えての中置のお稽古をしました。

中置は、肌寒くなってきた頃に、お客様に火を近づけて差し上げましょう、との目的からの10月だけのお点前です。
温暖化が進むこれからの時代、登場する機会の減るお点前なのかも分かりませんね。

 

 

IMG_20201006_111402先日来より、お月さんを眺め、自然の変化を楽しんでいましたが、今日は、
茶入れにも、お月さんに因んだものを使ってのお稽古をして頂きました。

【広沢茶入れ】中興名物
「広沢の池の面に身をなして見る人もなき秋の夜の月」
この古歌から、小堀遠州が命名したという茶入れです。

現代人は、月を見上げて鑑賞しますが、昔の貴い身分の方々は、池等に映る
月を見て楽しんだと言われます。

香で楽しみ、陰で楽しみ、歌で心内を伝え、本当に風流なことですね。