着物と茶道 日本の文化ブログ

月別アーカイブ: 2011年10月

浜縮緬の里 江・浅井三姉妹博覧会

今回もお天気の心配のあるお出掛け会になってしまいました

参加者・・・中谷洋子さんからのコメント
年に2回あるお出掛け会ですが、なかなか参加出来ず 久しぶりに今回長浜方面へのバスツアーに参加する事が出来ました。
生憎の曇り空での出発になりましたが、亡父着用の紬のアンサンブルを自分用に仕立て直した着物で参加出来ましたので、感慨深いものがありました。

最初にツアーの一番の目的である浜縮緬の工場見学に行きました。
見学する樋口(株)工場は日曜日にもかかわらず、着付け教室の方々だったら、という事で。唯一見学させて下さる工場だということで、とても期待しながら訪問しました。
日曜日で機械は動いていませんでしたが、浜縮緬が出来るまでの工程を色々教えて頂きました。
その後別室で浜縮緬の歴史と特徴についても熱心に説明をして頂き、なぜ浜縮緬が白生地の最高峰と称されているかを知る事が出来ました。
又別の話もされて、過去には生糸工場は1000社あったのに、現在は群馬と山形に2社しかないこと、又昭和48年から生糸の輸入制度が始まり、現在では99.9%生糸を輸入していて、国内では0.01%しか作られていないという事で、これには本当に驚きました。

又、ボタンの話をされ、1865年にフランスでボタンが初めて作られた後、世界の民族衣装が変化していったそうです。
そのなかで唯一変化していないのが、日本の着物で、何の変化もなく日本の伝統文化は伝えられている、と話されました。
しかし、現実の着物に関しての話もされて、今の着物離れの現状をとても嘆いておられました。
その原因として和ダンスが無くなって来ている事、結婚式の形が変化してきている事、着物が高額化し過ぎてきた事等を挙げられました。
私も出張着付けで結婚式場に行く事もありますが、確かに洋装の花嫁さんが殆どで、参列される方の洋装、特に若い方はドレスが多いですね。
着物のほうがどんなに華やかなのに、と思いますが、若い人にとってはドレスのほうが楽なのかもしれません。

最後に「是非着付けをされている皆様が着物を着る喜び、着せる喜びを、少しでも多くの人に伝えて欲しい」と言われ、この言葉は、今回この勉強会に参加し、着付けを学んでいる私自身、何が出来るのだろうか、と考えさせられる要でもありました。

見学の最後に、出来上がった浜縮緬を実際に触らせて貰い、赤ちゃん肌の縮緬と、20歳肌の縮緬の感触の違いを体感する事が出来、有意義な経験でした。

その後長浜の街に行き、美しいフランス料理を頂き、NHKで放映されている浅井三姉妹の博覧会場にも足を運び、実際に撮影で使われた衣装を目の前で見せて頂き、雨の中、記念写真を撮る事が出来ました。

勉強会と見学と、とても有意義な一日を送る事が出来ました。